2015年7月30日木曜日

おでかけは同伴つきで

インドネシアで生活していると
ひとりで出かけることがめっきり減る。


というよりも
一人で出かけるという概念があまりないというか
一人で出かけることが
あまりよしとされてないというか。


先生や生徒たちに
「昨日、○○に買い物に行った」といえば
たいてい
「誰と行ったの?」
ときかれる。


ただの日用品や
食料の買い足しにすぎず
しかも
アパートから10分くらいのモールである。


ふつう「誰と行ったの?」
という質問は
日本人からはあまり出てこない。


基本インドネシア人は
団体行動好きである。


下校するときも
先生たちや生徒に
「一緒に帰ろう」と誘われるし
先生の車で送ってもらうことも多い。


それで
5ヶ月間、
いつも誰かと一緒で
楽しかった。


のだが


一人で
出掛けたいときは
たいへんだった。


例えば
ジャカルタ(デポックから電車を使って1時間)へ
一人で行くのは
至難の業だった。


日本語の先生は
「デポックの外へ行くとき、
私に連絡します、いいですね?」
と私にいう。


しかし

これからジャカルタに行ってくる!

などと正直にいえば

「一人で?ダメよダメ。わたしも一緒に行くから。
ジャカルタで何がしたいの?」

といわれ、
付き添われるか


「一人で?ダメよダメ。そんなに行きたいなら
今度私と一緒に行きましょう。」

といつか(明日が明後日になったり一週間後になったりする)
に延期されるか

になるに違いない。


たった一人で
女の子で
しかも外国人の私が
ジャカルタ(電車で40分)に出掛けて行くことが
多くの先生や生徒たちには
にわかに信じられないのだ。

とんでもない!
危ない!
と。


ほうっておけずに
何か策を立てるに違いない。


それでも
延期されれば私が困るし
一緒に行けば相手に負担をかけてしまう。


もし押し切って
一人で行けば
心配されるし
理解できない(私達がいるのにどうしてひとりなの?)
と思われてしまう。


登校してから帰宅時まで
先生たちと
わきあいあい。
放課後も
「これから何をしたいですか?」
「どこへ行きたいですか?」
ときかれる。
幸せなんだけれど
一人でジャカルタへ行くのは
本当に難しかった。


それでも
数回は
こっそりお出かけに成功した。
(日本食スーパーやダイソーで
買いたい教材があったのだ)





~インドネシア料理紹介13~

ウラッ(プ)


ココナツの身を
すり鉢で擦ったスパイスと一緒に
油で炒める。
ゆであがった野菜とあえて出来上がり。
コクがあり、スパイシー。
繊維がたくさんとれて
いい感じ






2015年7月27日月曜日

先生は敬われる

生徒たち


休み時間
授業中
たいてい
わいわい
ガヤガヤしている。


彼らは
盛り上げ上手
フレンドリーで
好奇心旺盛。
子供っぽい。


けれど
気遣いや
思いやりがある。


先生に対しても優しい。


例をいくつかあげると


・よく贈り物をする

先生達に雑貨や果物、食べ物をくれる。
職員室や廊下、教室でも。

休み時間に卓球をしていたら、「先生、飲みたいですか?」と
水を買ってきてくれた。

家に実っているランブータンやマンゴスチンを
枝ごと持ってきてくれた。

朝職員室に入ると
日本語の先生の机に、
生徒たちお手製の料理が
並んでいた。

授業中、生徒にペンを借り、返そうとしたら
「先生にあげる」といわれた。


...と例を挙げるときりがない。


他の先生たちも
生徒たちから手製のブレスレットや
お菓子などをもらっていた。


わたしが外国人だから
余計にサービスしたくなるのかもしれないが
それでも
かなり頻繁だった。


・生徒が率先して雑務をする

教室に教材を運ぶ
スクリーンの機械をセットする
先生が座るイスを準備する

こういったことは
生徒がすすんでやってくれる。

むしろ
先生はしないほうがいい(?)みたいだ。
わたしが自分でやろうとすれば
「生徒がします。先生がすると疲れるから。」と
日本語の先生にいわれたりする。

先生の威厳を保つためかな?


・その他

学校生活の節々で
生徒達の優しさに癒される。

生徒たちと廊下でおしゃべり。
そんなとき
「先生すわって。疲れちゃうよ!」と
どんなにきつきつに座っていても
スペースをつくってくれる。

あいさつをすると
天使のような笑顔を見せてくれる。

授業中
すべらないように
みんなで盛り上げてくれる。


日本語の先生のむちゃぶりな
宿題や要求にこたえてくれる。
(例:○○<私>に日本語で質問しなさい)
「おねがい先生~、そんなこといわないで!」と
必死な表情で言うけれど
「できません」とはいわない。
文句もいわない。



とにかく
先生はたてて
敬わなくてはならない。
という教えが、
各人にインプットされているみたい。


高校によって
差はあるだろうけれど
似たような話は
他のパートナーズからもきく。



~インドネシア料理紹介12~

カンクン炒め


カンクンはクセがなく食べやすい。
唐辛子、にんにく、玉ねぎ、トマトと一緒に炒め
塩コショウであっさり味付け。
先生に作り方を教わった。



























2015年7月24日金曜日

インドネシアの乗り物

この間
日本でバスに乗っていた。


後部ドアを閉め忘れ
そのままバスが発車した。


ドアが開いていますよー。
ちょっとちょっと。


とつぎつぎに
声をかけるひとたち。


わたしはというと
ぽけーっとドアの向かい側の席に座っていた。


ドアを開けっぱなしのまま走るバス。


インドネシアでは
あまりに日常的な風景なので
すっかり驚かなくなってしまったのだ。


インドネシアの道路は
乗り合いバン、バス、バイク、タクシー、乗用車など
多様な乗り物が走っている


その中で
毎日学校へは
乗り合いバン(アンコット)で通う。


このアンコット
基本ドアは使わない仕様になっている


走っている、青い車とピンクの車。
ほら!ドアが開いたまま。
 
多いときには助手席に2人、後部座席に10人くらいが乗り込む。
ぎゅうぎゅう。

このバン、
とても優れもの。


好きな場所で乗りこむことができ
好きな場所で降りることができる。


運転手さんは
常に歩道に目を光らせている。


ちょっと視線を送ったり、
立ち止まってバンのほうをみつめていれば
よっぽど停まりにくい場所でない限り
停まってくれる。


このサービス精神が過剰なときもある。


歩道を歩いているだけで
クラクションを鳴らされ
乗るように催促されたりもするのだ。


それでも
おもしろい乗り物には相違ない。


いろんなルートを走るバンがあって
慣れれば
乗換えなどして
いろいろな場所へ行ける。


運転手のおじさんと
話が弾むこともある。


ドアがないから
乗り降りもスムーズかつスピーディ。


ドアのない入り口から見える景色は
鮮明で
吹き抜ける風を心地よく感じたりもする。


なにより
地元の人たちにまざって
生活できているのが
誇らしくて
うれしかった。

~インドネシアの料理紹介11~

ブーブル・スンスン



あまーい
ココナツミルクと赤砂糖のシロップに
白玉のような茶色い小さなもちがはいっている。
とにかく甘い







 

2015年7月6日月曜日

とても陽気なお国柄

なにかのテレビ番組で
インドネシアは世界で3番目に陽気な国と
ランキング付けされていたらしい。


学校にいると
先生達が
みんなでお互い
陽気になれるよう
声かけし合っているのがわかる。


...というか
わたしばかりいわれていたような。あちゃ。


"○○○(私の名まえ) jangan menangis"   泣いちゃダメよ。(泣いてなくてもいわれる)

"○○○ jangan marah"                                 怒っちゃだめよ。(怒ってなくてもいわれる)

"○○○ jangan lari"                                     走っちゃダメよ。(あとで転んじゃうからって)

"○○○ harus baik saja"            いつでも「元気」っていわなきゃ!(調子は?ときかれ、元                                    気じゃないです。といったとき)

"ayo ○○○ makan!"                                   さあ、食べて!(食べる=元気)

"makan dulu"                                           先に食べるのよ。(ごはんを前に作業してはいけない)

"○○○ smile."                スマイルね。(しかめ面したり、考えごとをしたりしていると)


"○○○ nyanyi!"               歌って!(そこにピアノがあると、手持ち無沙汰になると)

"○○○ jangan malu malu!"                      恥ずかしがらないで(ほんとによくいわれる。)


命令形が多いけれど
別にしかられているわけではない。


泣いちゃダメよ。は
ともかく


怒ったことはない。
(インドネシアで怒るのはご法度)


でもそういわれたのは
わたしが
こわい顔でもしていたのだろうか…はて。


みんな軽い声がけみたいなものだ。


この声かけには
学校を
すてきな雰囲気に保つ
エッセンスが
詰まっている
気がする。


元気よく
みんなで
食べて、歌って、笑う。


急がず
あせらず
仕事する。


恥ずかしがらず
自分ができることをして
まわりを楽しませる。


だから
職員室は
いつも
楽しい場所なんだ。


~インドネシア料理紹介10~

スブラッ(ク)


調理前のマカロニとクルプック(せんべい)を
多めの油で炒める。
唐辛子の粉と調味料で味付けし完成。
写真は屋台で買ったもの。
あまりの辛さに一口で断念。
ふにゃふにゃしたせんべいの食感は
なかなか好みなんだけどなあ















2015年7月5日日曜日

デポックの市場でお買い物

デポックには
便利なスーパーやモールが
集まっている。


マルゴ・シティは
服に雑貨、スーパーにジム、レストランに、映画館と
なんでもござれなモール。

D mall はお高めのモール。




ITCやRamayanaは
庶民向けのモール。

と、食べ物、雑貨、洋服、靴など
日常品はみなモールで揃う。


しかし
市場だってなかなか活気がある。


学校の近くにDepok jaya という屋内市場が
ある。


細い通路の両脇には、間を空けずに
様々な店が並んでいる。
八百屋さん、果物屋さん、乾物屋さん、
お菓子屋さん、香辛料のお店、
練り物屋さん、肉屋さんに魚屋さん。

練り物・調味料を売るお店

 
バナナを売る店。
先生によると
インドネシアには20種類近くのバナナがあるらしい。
よく見ると
形も色も大きさもまちまち。
 
野菜を売るお店には
バナナの花が売っていた!

インドネシア人に欠かせない
クルプック(せんべい)
を売る店。 



市場の良いところは、
値段交渉ができること(スーパーより安く買える)、
お店の人と顔なじみになれること、
スーパーには並んでいない商品を買えることだ。


個人的に一番
衝撃的だったのは
肉屋さんコーナー。


昼下がり、
市場の奥、
獣と生肉の匂いが立ちこめる。


狭い通路の片側には
黒や白の羽を持つ鶏たちが
積まれた籠の中や上で
動き回っている。
ラフな格好をしたおじさんたちが
ガサツにバラバラと餌をまく。

そして
通路の反対側...
真向かいには
羽がむしられ
さっぱり丸裸になった鶏たちが
ねかされている。


首がだらんと垂れ下がり
透き通るような瞼が閉じている。


鶏たちは
自分達の運命を知ってか知らないでか
盛んにコケコッコーと鳴く。
気のせいかもしれないが
とても悲痛な鳴き声に
聞こえた。


日本語の先生は
丸裸になっている鶏を指差し、
おじさんにくれ、と言った。


それで、おじさんは
鶏の首を鉈でダツダツと切って
ビニール袋に入れた。


ああ
今度からは生き物に感謝して
肉を食べないと...なんて
思ったり


それから
わたし、ベジタリアンになろうかな
とちょっと真剣に考えかけた。


その日1,2時間前に
鶏のお米包みや、
牛入りスープ、
ヤギのココナツ煮など
にくにくしいものを
おいしいおいしいと
食べていたくせに。


日本人か?
という肉屋のおじさん、おばさんに
先生が
そうよ。
という
みんなすこし興味ありげに
わたしに目を向ける。


会釈しつつ
当たり前すぎる事実に
衝撃を受けていたわたしは
彼らを背にした直後
あやうく転びかけた。


この市場は
洋服屋や仕立て屋
靴屋
赤ちゃん用品店
アクセサリーショップなど
食べ物以外でもなかなか充実していて


なにか入り用に
なるたびに
日本語の先生と
買いに出かけた。


何人かの店主さんたちとは
顔なじみにもなった。


あなたはもう
市場の人たちとも
仲良しね。
なんて日本語の先生がいうので
なんだか誇らしい。


先生と一緒でなければ
市場で買い物など
できなかった。


値段交渉があるし
スーパーのように整然とはしていないし
現地の人が傍にいないと
なかなか敷居が高い。


先生は
わたしが特にお金に困っていないのを
知っていても
50円でも安く!と
値段交渉をしてくれる。


先生のそういうところ
大好き。
わたしを
日本人じゃなくて
インドネシア人のように
扱ってくれるから。


母にそう話したら
それは主婦の性だよ。
と言われた。


そうか。
そうなのかな?







今デポックは
旧と新とが混在している。


インドネシアの経済は
急成長が見込まれているから


人とのつながりが感じられる
旧市場や
平屋の家が減って


ビルやマンションが
これから増えて行くのかしら


と勝手な予測をし
勝手に寂しがっている。


~インドネシア料理紹介9~

ルジャック


パパイヤ、マンゴーをはじめとするフルーツや
生の芋をスライスし
甘辛いたれ(味噌に近い)をつけて食べる。
インドネシアでは
珍しいあっさり系。
こりゃあいいと
フルーツや芋だけ食べていると
もっとたれをベットリつけなさい
美味しくなくなっちゃう!
と先生たちにいわれてしまった。


職員室に
誰かが何パックか
持ってくれば
あっという間に完売。


2015年7月4日土曜日

街にあふれるアニメ愛

ドラエモンはもちろんのこと
街には
他にも色々な
キャラクターが
あふれている。


ドラエモンに
並ぶほど
よく見かけるのが
『マーシャとくま』。
インドネシアでは
このアニメを昼に放送しているから
知名度は抜群だ。

色々な場所で売っているこのお人形


 
お子さんのいる先生の家でも発見した。




街を歩くあの後ろ姿は...もしや!?




次によく見かけるのが
『アナ雪』。
よく
エルサとアナが
ばーん!と
プリントされた
シャツやワンピースを
子どもたちが着ている。



あとは
キティちゃんグッズや
ディズニープリンセスグッズなども
よく売っている。


しんちゃんやナルトは
知名度は高いはずなのだが
あまり見かけない。


それにしても
これだけ
あふれみだれていれば
きっと
パチものも
少なくないだろう


と思いつつ。


車で
郊外へ行ったとき


古い小さな商店の
くもった窓ガラスに
キティちゃんのシールが
チョコンと貼られているのを見た。


国を超えて
人々に愛され
自然に
どこまでも
どこまでも
浸透していく
キャラクターの
しなやかで
眠らない
パワーを感じた。



~インドネシア料理紹介8~

サユール・ロデ


甘くまろやかなココナツスープに
インゲン豆や棒状に切った瓜などを入れて
煮込んだ料理。
やさしい甘さとやわらかな野菜の食感が
くせになりそう。









インドネシアとドラエモン

30代の先生がこう言っていた。


「わたしは子供のころから
ドラエモンをみていました。」


インドネシアでの
ドラエモン人気は
日本を超えているかもしれない。


モールや市場など
いたるところで
ドラエモングッズを見かける。


街ではドラエモンデザインの
ヘルメットをかぶった
お兄さんがバイクを走らせている。


お菓子屋さんやパン屋さんには
どら焼きが売っていることもあるし
ジャカルタへ行くと
モールなどで
どら焼き専門店を見かける。


主要観光地にも...

変なドラエモンがいる。


学校にでは
生徒たちが
ドラエモンのノートや
リュックなどを
学校に持ってくる。


最近公開された
『スタンドバイミー・ドラエモン』も
人気を博したようで
生徒から
「歌って先生!」と頼まれた。


もともと流行歌に疎い私。
しかし
生徒の期待に満ちた様子を前に
断るわけにはいかない。


おぼろげな
記憶を頼りに
間違えだらけの歌詞で歌った。


日本語なら
セーフだろう。
喜んでくれたし。


ほとんどの生徒たちは
ドラエモンの主題歌を
日本語で歌える。
(「あんなこといいな~♪」ではじまるあの歌だ)


日本語の先生はよく
授業で
ミニゲームなんかを
しているときに
罰ゲームとして
ドラエモンの歌を
歌わせる。


罰ゲームに
ドラエモン...
そこまでいくと
なんだか複雑な気持ちだ。


~インドネシア料理紹介7~

ナシ・リウット

スンダの料理。
お米に炒った
ねぎ、赤玉ねぎ、レモングラス、
香りのある葉などを入れて炊く。
お米に
さわやかな香りと
風味豊かな味が移り
爽快感がありつつも
やさしい味わい。